サイトでは三浦半島の海岸や神奈川県内の河川敷で【無料でキャンプができる場所】をいくつかご紹介しています。
しかし【焚き逃げ】と言われる行為がとても多く、本当に悲しい気持ちでいっぱいになります。

中には知らずにやっている人もいるかもしれません。。
ですので今回はなぜ【焚き逃げ】はダメなのか?焚き火後はどう片付けるのが一番いいのか?詳しくご紹介していきます。
焚き逃げとは「焚き火後に片づけをせずに放置すること」です!

【焚き逃げ】とは焚き火をした後に片付けをせず、焚き火で使用した木や炭、石で作ったかまど等をそのまま放置(もしくは埋める)することです。
ゴミの不法投棄と同じく犯罪です。
昔から焚き逃げと言われる行為はたくさんありましたが、2020年~2021年コロナ禍でのキャンプブームでキャンプ人口が増え、こういったマナー違反者が更に目立つようになったことから最近作られた言葉です。

【焚き逃げ】と命名した人はセンスいいよな
【焚き逃げ】という言葉は、焚き火跡の放置がいけないことをわかりやすく伝えるため、日本単独野営協会代表の小山さんが作られた言葉です。(ご本人から教えていただきました)
なぜ焚き逃げがダメなのか:8つの理由
中にはこう思う方もいるかもしれません。
「焚き火で使ったものは、石や薪・炭などすべて自然のものなんだから、そのまま放置したって問題ないのでは?」

特に海や河川敷で直火をして焚き逃げをする人たちには、このように思っている方も多いかもしれません
でもそんな事ないんです!
【焚き逃げ】がダメな理由を詳しくご紹介します。
景観を著しく損なう
海や河川敷は、どこもとても美しい景観です。
そんな美しい景色の中に焚き火後がいくつもあったらどう思うでしょうか?

正直汚いんです!
私自身地元の三浦半島の海岸や神奈川県内の河川敷を訪れると、ちょっと歩いただけで焚き逃げされた跡を見つけます。

こちらは一部キャンパーからは「キャンパーの聖地」とも呼ばれる、黒崎の鼻です。


とても素晴らしい景観が望める海岸ですが、ここにもこのようにいくつかの焚き逃げ跡が…
もう酷いというか悲しくなってきます。。
せっかくの美しい景色が台無しに…。

かまどとして使用した石は黒く焼け焦げ、炭と共に景観を損なう要因になります。
火災や火傷の危険性がある

このように放置された炭は、一見熱いかどうかわかりません。
ですが実際に中はまだ高温で、中には燃え続けている炭もあるかもしれません。
子供が裸足で歩いてたり、触ったりしりしてまだ高温の炭に触れたら大火傷してしまいます。

そして近くに燃えやすい枯れ葉や枝が落ちていれば、それに燃え移る可能性もあるのです
火の粉が風で飛ぶことも十分考えられます。
実際に河川敷では毎年火災が起きています。
焚き火だけが原因ではないですが、焚き逃げが火災の原因になることは間違いないです。
基本的に直火はNG
まず河川敷や浜辺は、基本的には誰でも自由に利用できます。(法律で決められている)
しかしどの場所でも必ず管理者がおり、大抵は国や自治体が管理しています。
そして管理者がルールを決めているのですが、基本的に【直火】に関しては禁止されていることがほとんどです。
三浦半島の海岸も同様です。
その場所を管理しているという事は、そこに不法投棄されたゴミや焚き逃げ跡を清掃してくれているということ。

焚き逃げという行為は管理者やその自治体に余計な手間、そして金銭的な負担を与えてしまっているのです…!
どうしても直火がやりたい場合は、直火OKなキャンプ場に行きましょう。
なっぷでは直火OKなキャンプ場をまとめて掲載してくれています。
当然直火OKなキャンプ場でも、しっかりと後片付けをし現状回復するのを忘れないで下さい。
↓こちらは都内からも近い直火OKの【青野原野呂ロッジキャンプ場】です。
炭は分解されずそこにあり続けるのでゴミの不法投棄と同じ
炭はそれ以上分解されることはありません。(炭が元素の一つである炭素(C)から構成されているため、それ以上分解されない)
土にかえることなくず~っとそこにあり続ける、まさにゴミなのです。
これを言うと何千年、何万年後に土と同化する、細かくすれば土に還る、土に還らないというのは間違い、肥料になる、土壌改良になる、害はないので石と一緒という「言い訳」をする人が居ますが、炭は放置したらただのゴミです。石と変わらず無害だというのであれば、知らない人が石を自分の家の庭にどんどん捨てに来るようなものです。また、土壌改良は定量的に行うことなので、無作為にゴミを捨てていくのとは違いますし、そもそもキャンプ地に土壌改良は必要ありません。少なくとも生きている間に土と同化して無くなることはないゴミなので、それが堆積すればその場所は簡単に使えなくなります。
引用:日本単独野営協会
日本単独野営協会さんが仰る通り、放置した炭は紛れもないくゴミなのです。
ゴミを放置することは不法投棄と言う犯罪です。
同じように炭を放置して帰るのも犯罪なのです。
そして炭は水に浮くので、川や海に流れてしまえば海洋汚染にもつながります。
焚き逃げが焚き逃げを呼んでしまう
焚き逃げだらけの河川敷で思う事は、それが悪いと思ってない人も多いのでは?という事。
正直「直火禁止」の看板もないし、そこら中に焚き逃げ跡があればやっていいものだと思ってしまうのかもしれません。

実際「直火禁止」の看板がないから直火OKだと思っている方のブログをチラホラ見かけます。。
逆に看板が無くても焚き逃げ跡がなければ、焚き逃げをする人は圧倒的に少なくなるのではないでしょうか?
焚き逃げが焚き逃げを呼んでしまうという悪循環にならないためには、多くの人が【焚き逃げ】について理解して焚き逃げをしないことが最も重要です。
キャンプやBBQが禁止になってしまう
私の地元、三浦半島の海岸では焚き逃げやゴミの不法投棄等の理由で【キャンプ・BBQ禁止】になってしまった海岸があります。(三戸浜海岸など)
同じように全国でも、焚き逃げが一つの原因となりキャンプ禁止、酷い場合は立入禁止になってしまった場所もたくさんあります。
地元の人や管理者からしてみれば、焚き逃げは最悪の行為なのです。

こちらはキャンプ地として大人気の「和田長浜海岸」で最近撮影されたもの。
人として最低な行為であり、立派な犯罪です。

当ブログでもご紹介しているとてもキレイな海岸なのですが、この写真を見た時ものすごくショックでした
ショックと同時に「私の大好きな海岸が汚されている!」とものすごい腹立たしさを感じました。
地元の人や管理者は焚き逃げを見るたびにこのような感情になると思ったら、キャンプ禁止にしたくなるのもうなずけます。
実際はごく一部の人が焚き逃げを行なっているのですが、キャンプをしている人を見るたびに何だか嫌な気分になっているのかもしれません…。
焚き逃げはゴミの不法投棄同様、貴重なキャンプ地を閉鎖に追い込む最悪な行為なのです。
積まれた石を放置するのは車にも人にも危険

こちらは神奈川県の河川敷ですが、あちらこちらに焚き逃げの跡が。

この状態なので車を走らせるのも怖かったです
人が歩いていればつまづいてしまう危険も。
石を積み上げて作ったかまどを放置するのは、危険ですしとても迷惑な行為です。
灰は川や湖に流れその地域に生息する動植物に悪影響を及ぼす
灰は少量であれば土の肥料としても使われる問題の無いものですが、たくさん残してしまえば悪影響になります。

灰は川や湖に流れやすく、さらに化学物質が混入したりと、流域のpHを変化させる可能性があります!!(pHとは水溶液の性質(酸性、アルカリ性)の程度をあらわす単位)
その結果、流域やその近くに生息する魚やその他の動物に悪影響を及ぼしてしまうのです。
灰は肥料のイメージしかなかったので、まさかこんな悪影響があるとはびっくりですよね。
灰の始末もしっかりしていきましょう。
正しい焚き火の片付け方
ならば焚き火後どうやって片付けるのがいいのか?ご紹介します!
焚き火の消火方法
焚き火の消火方法を3つご紹介します。
燃えつくす

私が思う一番かっこよくてゴミも少ない方法が、「燃えつくす」こと
薪は炭になり最終的には真っ白な灰になり火が消えます。
焚き火終了時間から逆算して、だいたい2時間前から薪の量を調節しすべて燃えつくせるようにします。
薪が炭になってきたら、火ばさみなどでトントンと叩いたり、炭のまんべんなく広げていくと早く灰になりますよ。

ちなみに焚き火の炎が落ち着いて、炭の芯が燃えている状態を「熾火(おきび)」と言います。
夜だとキレイに赤く光るので、焚き火とはまた違うしっとりとした美しさがあります。
火消し壺や火消し袋を使用する

焚き火をするなら一つは持っておきたい火消し壺!
火がついた炭をそのまま火消し壺に入れて蓋をすれば、消火もでき炭の再利用もできます。

我が家は焚火台とセットで必ず火消し壺も持って行きます!

火消し壺があれば捨てられた炭を回収するのにも便利!
最近では収納時にコンパクトになる袋タイプの物も販売されています。
耐熱性があるガラス素材で作られているため、鎮火していな炭や薪の燃えカスを入れて完全鎮火させることができます。
注意:こちらの袋は火消し壺ではないので、火がついた炭を入れることはできません。しかしある程度火がおさまった状態であれば熱くても入れることができます。

使わないときはとてもコンパクトにできるし、我が家も欲しいなぁ~
BBQ用のアルミホイルで作った「火消しアルミ袋」も便利ですよ!↓
水に浸ける

どうしても早く火を消したい場合は、バケツに張った水の中に一つずつ炭や薪を浸けましょう。
ポイントはサッと浸けるのではなく、木や炭の内側にまで水がしみ込み鎮火できるように、しっかりと水に浸けることです。

炭や灰の処分方法

キャンプ場であれ炭・灰捨て場に捨ててください。
野営地等の場合は炭と灰共に必ず持ち帰ります。
火消し壺に入れて消火したものは、火消し壺自体が十分に冷えてから持ち帰りましょう。
火消し壺がない場合は、十分に冷めた炭や灰をビニール袋などの袋に入れます。
↑こちらのロゴスのアルミホイルは通常のものより厚手にできているので、はじめに焚き火台に敷いておけば、炭や灰をまとめて包んで捨てることができるので便利です。

焚き火台も汚れなくてイイざますね
炭や灰の捨て方に関しては自治体によって異なりますが、多くの場合「可燃ごみ」になります。
普段のゴミと一緒に捨てて大丈夫です。(必ず十分冷めているのを確認してから!)
自作の火消アルミ袋もおすすめです!↓
焚き逃げは絶対にダメ!キャンプで守るべき焚き火のマナーについて解説:まとめ
【焚き逃げ】はゴミの不法投棄と同じく犯罪です。(5年以下の懲役、もしくは1,000万円以下の罰金、またはその両方の刑に処すると言う、大変重い犯罪です)
【焚き逃げ】をする人に焚き火をやる資格はありません。

「昔は知らずにやってしまっていた」そんな方も多いと思いますが、ならばこれからはしっかりと片付ければいいんです!
【自分はしっかりと焚き火後の片づけをする。知らない人には教えてあげる。】
1人1人の意識が変われば、【焚き逃げ】と言う行為は減っていくはずです。

焚き火ができる場所が減らないように、私たちは自分ができることをしっかりとやっていきましょう!



