ロープワークと言ったら【もやい結び】!!
【もやい結び】はテントやタープ設営時にとっても便利なロープワークで、キャンパーならぜひ覚えたいところ。
でもいざ結ぼうと思ったら忘れていたり、うまくほどけなかったり…
そんな方のために!(自分も含め)
簡単な覚え方や、解き方、更には早く結ぶ方法や応用編まで!
【もやい結び】について図解や動画を使い徹底的に解説していきます!
もやい結びとは
【もやい結び】はロープの先端に輪を作る代表的な結び方です。
もやい結びの特徴は、好きな大きさに輪を作れること、その輪に力がかかっても輪の大きさが変わらないことです。
素早く結べて強度も高く、解きやすい【もやい結び】は「キング・オブ・ノット(結びの王様)」とも呼ばれる信頼性の高いロープワークです。
つまり【もやい結び】は「船を綱でつなぎ止める結び」のことですね。
※その名の通り、古くから船を港に係留するのに使われます。
こんな時にもやい結びは大活躍!
- テントやタープを張るとき
- ハンモックを吊るすとき
- 犬のリードを木などに結ぶとき
- バケツで水をくむとき
もやい結びは、はじめに輪を作って何かに引っ掛けるのが基本的な使い方ですが、実際にキャンプなどで使う場合は対象物に結ぶことの方が多いかもしれません。
もやい結びは、作った輪の大きさが変わらないので、タープやテントに結び付けても、締め付けることがなく生地を傷める心配もありません!
テントやタープの設営時にはたくさんのロープを張る必要があるため、簡単に結べて簡単に解けるもやい結びはとても便利なロープワークです。
更に強い風が吹いたときなど、ロープにはかなりの力がかかりますが、もやい結びで結んでおけば解ける心配はまずないでしょう。
雨でロープが濡れても簡単に解けるのももやい結びの嬉しい特徴です。
あとは異性にアピールしたい時なんかも使えますね(わぁ!もやい結びが結べるなんて素敵!ってなります)
正しいもやい結びの結び方
色々なもやい結びの結び方を見てきた私がおすすめする、一番覚えやすい「もやい結びの結び方」をご紹介します!
動画がわかりずらい!という方のために、画像絵細かく手順の解説もしています↓
はじめに右手(利き手)にロープの先端をもち、両手とも下からロープをもちます。
右手で左手元ロープを下からもちます。
右手首をくるっと内側に返します。
手首の構造上内側にしか回せないので、「くるっと回す」とだけ覚えておけばOKですよ
すると小さな輪ができます。
このとき元ロープが下になっていることを確認して下さい。
作った輪に下から先端を通します。
更に先端を元ロープの下に通し、
先端を上から輪に戻します。
左手で元ロープ、右手で先端と大きな輪を一緒に掴んで上下に引っ張ると
もやい結びの完成です!
こんな感じです。
この結び方だと、何か対象物に結び付けるときでも同じ動作で結べるので便利ですよ
一番簡単なもやい結びの覚え方
【正しいもやい結びの結び方】でご紹介した結び方を簡単に覚える方法としては、基本的にすべて下からと覚えることです。
- 下からロープを持ち
- 下から持ったロープをくるっと返し
- できた輪に下からロープを通し
- 元ロープの下に先端を通し
- 輪に戻す(ここだけ上からです)
最後だけ「上から」なのですが、ここでもう一つの覚え方を頭に入れておくといよいよ忘れません!
これは昔から伝わるもやい結びの覚え方なのですが、実際に結んでみるとかなりわかりやすい表現だと感じます。
「ウサギの巣穴」を覚えておくだけでも、簡単に結べます♪
もやい結びで一番間違いやすいのは、はじめに作る輪の部分。
元ロープの方が下になるのですが、これが逆になるとうまく結べないので注意が必要です。
下から持って手首を回すと覚えておけば必ず元ロープが下になります。
短い手順で結ぶもやい結び
【正しいもやい結びの結び方】の章では、私が思う一番覚えやすい結び方をご紹介しましたが、もっと早く結べる方法もあります。
状況に応じて使い分けたり、「こっちの方が覚えやすい!」と思えばこちらの結び方を使ってもいいかもしれません。
それでは!色々な結び方がありますが、私が選んだ3つのもやい結びの結び方をご紹介します!
Xもやい結び
しかし、輪を作りたい時には素早く作れる方法です。
自分側(手前)に輪ができるようにロープを置き、右手の人差し指と中指でロープの先端を持つ。
元ロープと先端をエックスになるように交差させ、右手親指で元ロープを持つ。
右手をくるっと返す。
あとは普通のもやい結びと同じです。(ウサギが巣穴から出て、木の周りをまわって巣穴に戻る)
もやい結びの完成ー!
これは慣れると早く結べます!
輪をぱったんもやい結び
X結びと同様、慣れるとかなり早く結べる方法です。
右手側にロープの先端があります。
先端側が上になるように小さい輪を作ります。
作った輪をぱったんと左側に倒します。
輪から元ロープを引っ張り出し、
引っ張り出した元ロープに、先端を後ろ側から通します。
通したら、先端とできた輪を右手、左手で元ロープを押さえ上下に引っ張ると
もやい結びの完成です!
引っ掛けもやい結び
対象物に引っ掛けた状態からスタートします。
右手にロープの先端を持ちます。
先端を元ロープの上になるように重ね、
先端を元ロープの下から通します。
先端のロープを真下に引っ張ります。
先端ロープがまっすぐになるように引っ張ると、元ロープには自然と輪ができます。
あとは通常のもやい結びと同じです。
もやい結び完成!
もやい結びの解き方
もやい結びは簡単にほどけるのも特徴の結び方ですが、ほどき方にもちょっとしたコツがあります。
こちら側が表だとしたら、裏にひっくり返します。
上画像の部分を
指でつまんで下方向にずらせば
簡単にゆるみます。
そのままロープを引っ張ると先端が抜けるので、あとは簡単に解けますね。
正直、どこかしら引っ張れば簡単にほどけるよ!
引き解けもやい結び
普通のもやい結びより、さらに簡単に解ける【引き解けもやい結び】の結び方をご紹介します!
途中までは普通のもやい結びと同じです。(ウサギが巣穴から出て木の周りをまわったところ)
ここからが普通のもやい結びとは少し変わります。
先端を二つ折りにして、
二つ折りにしたまま、輪に戻します。
そして上下に引っ張ると、
引き解けもやい結びの完成!
先端を引っ張ると簡単に解けます。
強化版もやい結び
【強化もやい結び】はもやい結びをさらにほどけにくくした結び方です。
普通のもやい結びも、船をつなぎとめることができるほど頑丈な結び方ですが、一方で「あらぬ方向に力がかかるとほどけてしまう」ということがあります。
リング縦方向に荷重がかかる場合は、ほどけることはまずありません。
が、リング横方向に荷重がかかると、結びがほどけてしまう事があります。
縦方向と横方向、何度もビヨンビヨンと引っ張てみましたが、縦方向は確かに解けませんでした。
が!横方向はどんどん緩くなっていき、最終的にはほどけちゃった…
でも安心してください!
この強化もやい結びで結べば、横に荷重がかかってもまずほどけることはないでしょう!
先端を長くとり、普通のもやい結びを結びます。(最後は締めずにゆるくする)
先端を輪の後ろにもっていき、
次は前に持っていくる。
最後は後ろ側から一番下の輪に通します。
左手で輪、右手で先端と元ロープを持ったら上下に引っ張る。
これで強化もやい結びの完成です!
どっちが表で裏という事もないのかもしれませんが、こんな感じで結べます。
「強化もやい結び」は先端が外側にあるので、輪の邪魔にならないのも利点です!
強化もやい結びの解き方
強化もやい結びは普通のもやい結びに比べて頑丈な分、ほどくのもちょっと大変です。
ほどくのにちょっとしたコツをご紹介!
上画像矢印部のロープを左右に引っ張ります。
すると簡単にゆるむのでさらに引っ張ていくと、
先端が抜けます。
あとは普通のもやい結びと同じように解けOK!
片手もやい結び
【片手もやい結び】はその名の通り片手一本でもやい結びを結ぶ方法です。
主に自分の体にロープを結ぶときに便利な方法。
でも救助用のロープを投げてくれた!そんなとき【片手もやい結び】の結び方を覚えていれば助かります。
覚えてないと死にます。
実際に使うことはほとんど無いと思いますが、知っていると面白い結び方なのでご紹介します
ロープを体に巻き付けていると想像して画像をご覧下さい。
まず先端を二つ折りにしてもち、元ロープの上から手首ごとくぐらせます。
画像の様に、手首にロープが巻き付きます。
先端を元ロープの下に通して、
通したら先端部分をもち、手首に巻いていたロープの中を通して引き抜きます。
引き抜いたら、先端と先端につながっているロープと一緒にもって引っ張ります。
もやい結びの完成!
そのため現在では、実際の救助の現場でもやい結びが使われることはありません。
それに実際の救助現場でこんな細いロープ渡されても引っ張られたときに死ぬほど痛いと思うので、実際はもっと太いロープを使いましょうね
片手もやい結びは覚えておけばモテる!くらいな感じで覚えておきましょう。
「もやい結び」の結び方から覚え方・解き方まで図解入りで徹底解説!:まとめ
いや~、これ以上【もやい結び】について何を語れと言うのでしょうか?
というくらい徹底的に【もやい結び】について解説しましたが、皆さんしっかり覚えましたか?
あなたも今日からもやいマスターだぜ!
ちなみに解説するのに使用したロープはSOOMLOOMの反射材入りパラコードで、50m1,000円ちょっととかなりお安いですが、かなり丈夫でお気に入り!おすすめです!
他にもキャンプで役立つロープワークをご紹介してるのでこちらもどうぞ!